Psykelopedia

サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

【サイケのベースライン研究その3】ベースラインで魅せる魔術師たち

サイトランスのベースライン研究編、最後の記事になります。前回2回の記事はこちらです:

psytrance101.hatenablog.com

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今回は、特筆すべきベースラインのテクニックを持っている10のアーティストを、独断と偏見を元に選んでみました!

 

 

Sensient

Sensientらしいミニマルな雰囲気を保ちながら、ベースラインのパンを効かせ、その間を縫うようにアコースティックなメロディーが織り込まれていきます。とても整っていて、聞いていてうっとりしてしまうベースラインです。この音楽の先には圧倒的な世界観があります。

 

Suntree

ベースラインが複数の層になっており、曲が進むにつれて各層がうねるように現れてきます。こんなベースラインは、他にない。一度聞いたら、絶対に後でもう一度聴きたくなります。XTCとはエクスタシー(薬物)のことですが、その中毒性を忠実に再現している曲とも言えそう。この中毒的な性質こそがまさにSuntreeの特徴ですね。

 

Mindwave

池の底から泡が湧いてくるような、独特な動きのあるベースライン。音階を行き来する低音を使いこなせるアーティストはそう多くはいません。しかしMindwaveは、こうしたベースラインを好んで用い、かつそれを成功させる、稀有なアーティストです。多くのアーティストが彼に啓示を受けたように自らのベースラインを進化させています。

 

Florian MSK

Florian MSKによる、サイケデリックトランスというよりはテクノに近い一曲。金属性の高い音のみで構築される、妙にサイケデリックなクセがあります。展開を急がない余裕の曲構成も魅力的ですが、何と言っても、宇宙のような、深海のような、重厚なベースラインが唆ります。この重厚さがトレードマークのアーティストです。

 

DEKEL

DEKEL(ディケル)は、2017年から個人での活動を始めた期待の新人アーティスト。以下のTechnoaidは、著名レーベルであるHoMMegaで、超有名アーティストInfected MushroomやAstrixを抜き、再生回数最多の曲となっています。早いビートの間を滑らかに縫っていくような、うねりの効いたベースラインがトレードマークです。

 

Modus

「Strange Modulation」という反復フレーズが何と言っても特徴的な一曲。プログレッシブサイケらしい暴力的な入り方から、トレードマークの低音にスムーズにつなげていきます。オフビートのようなフルオンのような、他のどのサイケにも似てもつかない推進力が、Modusのベースラインにはあります。

 

Millivolt

Millivoltは密度の高いベースラインをよく用いますが、それが他の音を阻害せず綺麗に収まっているのが本当に見事です。充実したサウンドデザインのベースラインが作り出す空間に、他の音が絡んでいきます。3:35付近から始まる、海のそこから泡が湧いてくるような、広がりのある独特の効果音は、Millivoltのトレードマークサウンド

 

Vini Vici

Youtubeでサイトランス史上おそらく最大の再生回数を記録。現在もその再生回数を伸ばしています。同時にこの曲は、Vini Viciの開発した新しいベースラインを世界に知らしめた作品でもあります。これは確実にサイトランスの歴史に残る一曲ですね。

youtu.be

 

Freedom Fighters

SEMはscanning electronic microscope、走査型電子顕微鏡の略。物質に電子をぶつけて電子が跳ね返ってくるのを記録し、スキャンするように立体を描き出す電子顕微鏡です。そして、この曲の最大の特徴は、ベースラインの大胆な左右移動。自分がスキャンされているように、ベースが左から右へと流れていきます。Freedom Fightersのクリエイティビティの爆発ですね。

 

Beat Bizarre

Beat Bizarreは、圧倒的な自信を以ってベースラインを全面的に押してくれるアーティスト。その中でもMyokymiaのベースラインは特筆すべき。ランダムに聞こえるベースですが、よくよく聴くと、非常に長いスパンでループしていることがわかります。こんなベースは他では聞いたことがありません。

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いかがでしたか?気に入るベースラインは見つかりましたか?

この他にもベースラインが上手なアーティストは数多くいるのですが、彼らについては後のお楽しみにとっておこうかと思います!

 

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