【2024年版】サイケデリックトランス・ゴアトランスアルバム10選!
年を跨いでしまいましたが、2024年のベストアルバムtop10を紹介していこうと思います。今年は色々な作風が大成して充実した顔ぶれが揃いましたよ。
10. Krumelur - Delete The Universe
プログレやテクノへの重心移動が顕著なZenon Recordsにおいてはレアキャラとなりつつある、ローリングベースラインを固辞しているアルバムです。無論、Zenonの技術力を以てすれば低音の設計に拘ることなど些細なことなのですが、ローリングベースにその技術力を仕向けるのは、今となってはKrumelur、Dr. Strangefunkあたりに限られている印象です。特にNever to be Seen Againのベースラインが刺さります。
9. MK Ultra & Astral Waves - UltraWaves 2
Astral Wavesのメロディー構成力は私も前々から知っていたのですが、MK Ultraとのコラボと成ったことでBPMが上がるとともに低音による推進力も格段に上がっていて、サイトランスとサイビエントの中間地点を狙ったような独特な味わいになっています。Aes Danaほどの透明感は無いですが、Asuraに近いオーラを感じますね。
8. Battle of the Future Buddhas - Cause, Principle and One Eternal
Battle Of The Future Buddhasにこういう作品を作ることを期待はしていなかったので、嬉しい発見になりました。つまらないサイケないしゴア、すなわち”boa”とすら言われてしまいそうではありますが、一見浅薄に聞こえる低音も緻密に設計されていて、かつブレイクをほとんど設けずに持たせ続けるかたちなので、さすがベテランといったところです。
7. Morioun - Dawn of Illusions
ネオゴアのアーティストにしては珍しく独創的なベースラインをよく用いるアーティストです。それに加えてBPMも速いので、全体的には賑やかな印象になってきます。かなり音数も多く分厚い曲調になるのですが、やはりベースラインに貫通力があるので、作品ないしアーティストとして強い存在感があります。メロディーもどこかフルオンを想起させるものがあり、現代的なゴアトランスに仕上がっています。
6. The Freak Show - Layers
ダウンテンポサイケでアルバムを固めてくるアーティストは稀有で、The Freak Showはそれを見事やってのけました。ダウンテンポに求められる壮大な雰囲気はさながらBlue Tunesが得意とするメランコリックなメロディーも取り込んでいて、総じて完成度が高いです。ボーカル系サイケに転向したアーティストが多い中でこういうアーティストが出てくると刺激的です。Dovrat, Flowers, Amadeusが特におすすめです。
5. Oxiv - Tribal Dreams
マグネティックサイケの難点は決めたベースラインを曲中で放棄することが難しい点、ベースラインの選択肢が限られるので独自性を打ち出すのが難しい点など色々なハードルがありますが、OXIVはその中でも独自性を勝ち得たと思います。3 of LifeやModusにはまず作れない、4拍子の前半に推進力を持たせるベースラインデザインが特筆すべきです。
4. Shanti V Deedrah - Form & Void
ここ数年のShanti V Deedrahのプログレの試みを集大成したような多様な低音設計が見どころです。そしてさすがベテラン、人がやりそうでやらないスタイルを必ずアルバムにねじ込んでくるので、やはり目が離せないです。ベースライン=極低音という既成概念を壊しにかかる勇気は多くのアーティストには無いでしょうね。かつ最後のサイビエントトラックStarfallの完成度が異様に高いのも高得点です。
3. Alien Art - Alpha Centauri
Alien ArtはAce VenturaとCaptain Hookのコラボユニットです。正直各々のアーティストとしては個性が立っている訳ではないと思いますが、両者共、作品の尖鋭化に対する触媒としては抜群の実績があります。ベースラインの概念設計は高音域を巻き込んだ攻めた設計になっていて、これをこのユニットのトレードマークとして打って出ようという強い意志を感じます。
2. Event Horizon - 8
ネオゴアトランスとしては珍しくオフビートを多く盛り込んだアルバムです。効果音の挿入テクはプログレ界隈に通じるものがあり、アシッドの使い方は古典的なサイケ、最後の旋律の載せ方はまさにネオゴアという、多彩さ/多才さを見せつける作品になっています。今年のベストトラックランキングにも入選させましたが、1stトラックの掴みは抗い難い魅力があります。デビューアルバムとのことで、今後にも期待できそうですね。
1. Sphera - Every Mind Is a Place
アルペジオとそこから取り残されるベースラインとドラム、不思議と倦怠感を引き起こさない整理になっています。ドラムテクニックも各曲実に的確で、ミステリアスで味わい深い一作です。Ritmoと並んで小綺麗なプログレを牽引するアーティストとしての地位をこのアルバムで確立した印象を受けます。先行リリースされたFreedom Fightersとのコラボ「Better Future」に関してはベストトラックにもランクインしています。
2024年はプログレの成熟がまた新しい境地に進むと同時にネオゴア界隈での新星たちが本領を発揮し始めた一年と言えると思います。2025年の展開にも期待できそうです。
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