Psykelopedia

サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

無機質から創出される有機的世界【ETN - Extinctive】

どうも、Psykeです。しばらくZenonの作品は紹介していませんでしたが、久しぶりに書こうと思います!今回はETNの最新作を紹介します。

 

ETN - Extinctiveについて

ETNはZenon Recordsでは珍しいイスラエル出身のアーティストで、パリで活動しています。Zenonはテクノ寄りの無機質な作風のアーティストが多いですが、Pspiralife、Smilk、Klipsunなど、テクノやミニマルに軸足を置きながらも有機的なサウンドを模索するアーティストもいます。ETNも有機的な表現を模索しているアーティストのように思えますし、今回紹介するExtinctiveも、無機性の中で有機性を構築しようとする試みだと思います。現代技術による高音質な有機性をぜひご賞味あれ。

 

ETN - New World

時間を規定するベースラインとキックが導入され、素粒子からできた宇宙に有機物のメロディーが載せられていくかたちで、新しい世界が形成されていきます。曲の中盤からそれまでシンプルなオフビートだったリズムが変化し始め、地上に生命体が現れたかのような演出を仕掛けます。まさにNew Worldという感じですね。無機が作り出す有機性という観点から、象徴的な作品だと思います。

 

ETN - Somewhere in There

プログレッシブなリズムにジャズ/カオス的なアコースティックメロディーを重ね合わせた曲です。この曲の特徴もやはり無機性とバランスされた有機性です。オーストラリアのレーベルといえばZenonと並んでMerkaba Musicが思い浮かびますが、Zenonはテクノ、Merkabaはエスニックダブという住み分けがあるように感じていました。その境界線付近が曖昧になってきていて面白いですね。

 

ETN - Integrator

曲を通して通奏的に変わらないベースラインとキックを設置し、その上をボーカルを主体とした効果音が踊っていくようなデザインになっています。ただ音を散らかしただけのように聞こえますが、ETNやPspiralife、Sensientには、ただランダムで散らしているだけではないんだと信じさせる物語性があります。

 

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