Psykelopedia

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近未来的トライバルサイケの真骨頂【Apach - Wildlife】

どうもこんばんは、Psykeです。

さて、そろそろ年末ということで、2020年のベストアルバム・ベストトラックの選定を少しずつ始めています。今回紹介するApach - Wildlifeは既にそこで取り上げることが決まっているアルバムで、特に良かったので優先的に記事にしておこうと思います。

 

Apach - Wildlifeについて

ApachことMarco Adamはドイツのアーティスト。Quarks、We Areなど過去に数枚のアルバムをリリースしている、安定感のあるアーティストです。

Apachの作風はアルバムによって若干変わるのですが、基本的に一貫しているのは、トライバルでありながら現代的な中性的なスタイルと、独特のリズム感覚・効果音テクニックです。特に今回紹介する最新作「Wildlife」は過去のアルバムと比べてもトライバル色がかなり強く、他のアーティストでは聴いたことのない独特な味がある、非常に興味深い作品だと思います。ぜひ聴いてみてください。

 

Apach - Wildlife

オフビートの曲になります。トライバルなオフビートと聞くと最初にLoudが連想されるのですが、Apachに関しては、左右の音の振り分けや電子的な加工が強めで、かつSuntreeのような類まれな効果音挿入テクを持っているという印象です。Loudとはまた違うトライバルサイケの在り方を、このタイトルトラックで打ち出しているように思えました。

 

Apach - Gottesteilchen

先に紹介したWildlifeや下で紹介するMorgensternはリズム感に魅せられた作品ですが、Gottesteilchenに関しては風景の構築力が凄いなと思いました。曲に登場する効果音は序盤で全部見せてしまうのに、なぜか曲を通して聴かせる魔力があります。未知の鳥が視界の隅から現れて視界を横切っていくような音と言いましょうか。滑らかな低音のキャンバスの上に、謎めいた生命体が現れては消えていくようなイメージが湧きます。

 

Apach - Morgenstern

このアルバムで私が一番好きな曲です。力強いキックと立体的なベースラインで構成される、絶妙な浅さのある空間的効果が最初の魅力。その上に、ボーカルを千切って作成した効果音、トライバルなカウベル、不安感のあるメロディーを重ねていき、半透明な空気感を出していきます。信頼していいのか分からない中立的な精霊たちが空間を漂っているような、少しだけ不穏な空気感が印象に残ります。

 

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