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サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

煌めく夜空の星間旅行へ【Centavra Project - Antigravity】

どうもPsykeです。かなり久しぶりの投稿。今回紹介するのは、確かなメロディー力と深いキックによる硬いリズム感が特徴のネオゴアアーティストCentavra Projectのデビューアルバムです。2022年のベストアルバム Top10にもランクインさせています。

彼の作品の特徴は、ローリングベースをあまり用いず、代わりにパンチの効いたキックを用い、縦揺れ成分を多く含む点にあります。その一方で、Artifact303やCelestial Intelligenceと並んで、ネオゴアトランス勢の中でも卓越したメロディー力を持っています。その結果生まれる高揚感溢れる恍惚とした音空間の虜になる人はきっと多いはず。拠点とするレーベルはGlobal Sectですが、宇宙、星空的な神秘を主題とするこのレーベルに対するCentavra Projectのメロディー性の貢献度は計り知れません。

 

このアルバムで私が一番好きなのはLong Wayですね。Centavra Projectとしてはスタンダードな作品だとは思いますが、そのスタンダードが好きな人にとっては堪らないトラックと言えます。上昇系のメロディーラインに加え、夜空に煌めく星を描いているような緻密な奥行き感の制御により、星間を高速で旅しているような体験を提供してくれますね。

 

次にお勧めしたいのがStarry Sky of Sakhalin。Starry Skyというタイトルは正直Long Wayの方が相応しいとは思ってしまうのですが、深く抉ったところから捻り上げてくるような連続的なメロディー変化にはゴア好きとしてはやはり刺激を受けてしまいます。低音の音程変化はLong Wayでも良いオーラを添加していますが、その効果の大きさという点では、Starry Sky of Sakhalinの方が一つ上のレベルを行っているように思いました。

 

Strange Object Part 2にも捨てがたい魅力があります。キックの強さは維持されているものの、Centavra Projectの王道スタイルとはやや異なり、ローリングベースラインがしっかりと聞き取れ、低層音を巻き込んだ包括的な推進力が編み出されています。最初Celestial Intelligenceと聞き間違えたかな?と思ったほど。しかしCelestial Intelligenceよりも進行力が全音域的で、こういう作品も作れるんだなと、発見に導いてくれたトラックでした。

 

これまでにコンピレーションなどで断片的にしか楽しむことができなかったCentavra Projectの充実した音響空間を存分に楽しめる一枚ですね。このアルバムでのイチオシは全て、というとチープですが、Starry Sky of Sakhalin、Long Wayなどは間違いなく傑作級ネオゴアトランスです。

 

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