Psykelopedia

サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

意識外世界の神秘を描く【Katedra - We Are Not Alone】

どうも、Psykeです。

今回紹介するKatedraは期待の新人、新進気鋭のゴアトランスのアーティストです。彼のデビューアルバムを紹介していきます!

 

Katedra - We Are Not Aloneについて

Katedra(カテドラ)、本名Ostap Hirnyakは、ウクライナ出身のアーティスト。2010年からSuntrip Records等のコンピレーションアルバムで曲をリリース。2019年3月リリースの「We Are Not Alone」は彼の初めてのフルレンスアルバムで、事実上のデビューアルバムです。

この作品の特徴は、現代音響技術によって生み出される深い精神空間性。ネオゴアトランスとオールドスクールゴアの決定的な差の1つは、まさしく音響技術。エフェクター加工でメロディーを連続的に変化させるスタイルはゴアトランスさながらですが、現代技術との融合によりゴアトランスは新しい表現を獲得しつつあるんだなと感じさせられます。

アルバム全体を通して共通するテーマは「宇宙、その可能性と神秘性」でしょう。これだけの数の星があるのなら、地球外生命体も存在するかもしれない、そんな可能性の提示を通して、我々が日常生活で意識する世界の外へと誘ってくれる作品です。

ではオススメの曲に参りましょう!

 

Katedra - Radiointerference

氷の世界に幽閉されているかのような浮遊感・冷涼感のある効果音から、空間に伝播する波状の効果音を付加。Radioninterferenceは電波干渉を意味しますが、この曲は、宇宙背景放射のような地球外電波、ただの自然ではない「何か」の存在を感じさせますオールドスクールゴアの時代には演出できなかった、最新技術を駆使した空間性豊かな表現が、現代版のゴアトランスとして見事に昇華されています。

 

Katedra - You Are Not Alone

地球外生命体という異質なものに対して覚える恐怖や好奇心などの入り乱れた感情の霧。そしてそれらを超える、「それらが存在するかもしれない」という、圧倒的で否定不可能な可能性。これらの名状しがたい何かを、この曲は描き出しています。Radiointerferenceと比べて有機的・旋律的・音声的な音づかいを重視。ダウンテンポならではの壮大なオーラも存分に滲み出ています。

 

Katedra - Alienated Hallucination

タイトルは、阻害された幻覚という意味。上の2曲と比べて深く刻み込むキック。上層音はやや後退したところで鳴らされいて、低層の音と分離された不思議な奥行き感を生み出し、現実空間から隔離された、意識の中だけにある別の空間の存在を感じさせます。6:30頃から柔らかい上層音を付加していき、そこから徐々にメロディーを持ち上げ、最後のサビへと連続的に変化させていきます。この連続性こそ、今も生きるゴアトランスの魅力です。

 

しかし、事実上のデビューアルバムでこのクオリティーとは、恐るべき才能ですね。これからの作品展開がますます楽しみなアーティストです。

 

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