Psykelopedia

サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

穏やかな光の波に心洗われる【TwinSonic】

どうも、Psykeです。

曲の数は少ないけれど、ピカイチのセンスをチラつかせるアーティスト、いますよね。どのジャンルでもそういうアーティストはいると思います。今回は、私が最近発見したアーティストの中でも、特に当たり感が強いアーティストを紹介します。

 

TwinSonicとは?

Twinsonic(ツインソニック)、本名Kolbeinn Gíslasonは、アイスランドレイキャビク出身のアーティスト*1。チェロとピアノを学び、2005年からサイケを作り始めています。2014年にはアルバム「Chrysalis」をBandcampで発表*2し、この記事でも紹介している優れた作品を複数公開しました。以降、複数のコンピレーションで作品を発表しています。

彼の作品の特徴は、穏やかで上品な上層音メロディー、そして抜群の低音EQ力です。TwinSonicの作品は主としてメロディックフルオンですが、喧騒が特徴ともいうべきイスラエル的なそれではなく、ダウンテンポサイケでも発揮される落ち着いた雰囲気と上品さを持っています。また、上層音のセンスだけでなく、低音まで含めた全体的なバランス感覚も特に好みです。アイスランド雄大な自然に醸成された感性なのでしょうか。

では、オススメの曲に参りましょう!

 

TwinSonic - Out of Sight

カモメの鳴き声を連想させる柔らかい上層音が特徴的なダウンテンポサイケデリックトランスです。バリアリックな中層音メロディーを追加して豊満なオーラを描き出したのち、キックを強めにして再展開し、空間全体に透明感のある音を散らしながら、統一したテーマ性で曲を締めくくります。作品の雰囲気はFlucturion 2.0に似ていますが、この作品の上層音の上品さや清潔感はそれと比べても光ります。

 

TwinSonic - Hypersphere Chrysalis

こちらはフルオンに近いスピード感があるサイケデリックトランスです。Out of Sightで見せた清楚系の音づかいはもちろん健在ですが、この曲の最大の魅力はベースラインでしょう。低音の深さと上層音の間にまでせり出してくる高音、白波の部分のバランス感覚が絶妙です。作品の雰囲気はやはりFlucturion 2.0に似ていますが、この曲を聴く限りはベースラインのEQの面でTwinsonicの方が間違いなく一枚上手です。

 

TwinSonic - An Eternity Of Love

中音域パッドに女性ボーカルを用いたフルオン系サイケトランスです。この曲ではベースラインを膜状に伸長し、ベースラインの高音域の白波の部分で速度感を生み出しています。この低音でKoanのサイビエントに匹敵する空間的な流動性を生み出しつつ、安定の上層音センスで感情豊かな空間を描き出します。「永遠の愛」という壮大なタイトルですが、それに恥じない素晴らしい演出力です。

 

TwinSonic - Limitbreak

最後に、上の3つの曲と比べてベースが強いフルオンサイケらしい作品です。TwinSonicの特徴はやはりメロディー性豊かな上層音なのですが、かといっていわゆるメロディックフルオンのような上層音的喧騒感は持っていないところが、やはり独特な点として挙げられると思います。TwinSonicのこの曲のような上品なフルオンサイケとして、個人的には絶対に見逃したくないタイプの作品ですね。

 

TwinSonicの作品はこれらに加えて数曲しかありませんが、彼の才能は間違いなく注目に値すると思います。アルバムとかリリースしてくれたら即ポチものですね。

 

TwinSonicに似た作風のアーティスト・作品

psytrance101.hatenablog.com

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*1:TWNSNC (u/TWNSNC) - Reddit によればアイスランド出身のサイケアーティストは彼だけとのこと

*2:https://twinsonic.bandcamp.com/releases