Psykelopedia

サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

銀白色のダイナミズム【Q29 - moon phase】

どうも、Psykeです。

ダンスミュージックとして発展してきたゴア・サイケですが、私個人は、清潔感のあるゴアトランスやサイケデリックトランス、ある意味観賞用的な作品が好きだったりします。今回紹介するQ29 - moon phaseも、まさしくそんな表現力豊かな作品だと思います。

 

Q29 - moon phaseについて

Q29は日本で活動するアーティスト。今回紹介するのはゴアトランスとサイビエントから成る作品ですが、IDMやボカロ曲に近い作品もリリースしており、多彩なアーティストという印象です。

Q29 - moon phaseは、ジャケットイメージ、そして収録されているMan With No Name - Lunar Cycleのリミックスから、月を意識して作られた作品という風に想像しました。実際に聴いてみるとその通りで、アルバム全体を通して、月の運動のダイナミズム、そして月光が醸し出す銀白色系の世界観が表現されていると感じます。

Man With No Nameに影響された作品ということですが、Man With No Nameの作風は、月が持っているそれらのイメージと非常に相性が良いという風に思っています。そのイメージをQ29流に発展させたのが、こちらのアルバムではないでしょうか。

では、オススメのトラックを紹介していきます。

 

Q29 - No Name Yet

これは本当にゴアトランスか?と疑問に思うくらい綺麗な上層音から始まります。0:55過ぎに低音を付加してネオゴアトランス的なビルドアップに結びつけ、さらに1:50過ぎで現代サイトランス顔負けの見事なブレイク処理、サビでは透明感のあるゴアトランスの王道音階で見せつけてくれます。その後の解体と再構築は私も聴いたことのない独特なもので、とても興味深い仕上がりです。

youenseirei-q29.bandcamp.com

 

Q29 - Diffusion

このアルバムの中で個人的に一番好きなトラックです。海を支配する月の潮汐力を体現するような強力な重低音パッドから始まるサイビエント。1:30過ぎから弦楽器サウンドがその低音の上に乗せられて運ばれてきます。その結果浮かび上がるのは、大きな月が海を照らしながら空を渡り、月光が穏やかに波立つ水面で散らされて輝く情景。実に壮大な世界観です。

youenseirei-q29.bandcamp.com

 

Man With No Name - Lunar Cycle (Q29 Remix)

ゴアトランスの大物Man With No Nameのリミックス。原曲は王道ゴアトランス的な不安定感のあるメロディーが前面に出ていますが、こちらのリミックスでは、序盤の透明感のあるメロディーを曲を通して維持し、より清潔感を重視した仕上がりとしています。清楚なイメージをメロディーで保存し、月のダイナミズムは遅めのテンポで壮大に表現して、MWNNの原曲を再構築したという印象を受けました。

youtu.be

youenseirei-q29.bandcamp.com

 

私がQ29を知ったきっかけはツイッターでした。そういう身近なところにも素敵な作品があると思うと、情報収集の手を緩められなくなりますね。

作品はbandcampから購入できます。ぜひ一度手に取ってみてください。↓

 

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