アップリフティングメロディーの使徒【Enarxis】
どうも、Psykeです。今月は出かけたり曲を作ったりと、ブログにあまり力を割けていないのですが、まだ生きてるぞアピールということで、アーティスト紹介をやろうと思います。アップリフティングトランスと掛け持ちでサイケを作るアーティスト、Enarxisです!
- Enarxisについて
- Enarxis - Skylight
- Enarxis - Life Extension
- Enarxis - Music Sensation
- Enarxis - Skydance
- Enarxisに似た作風のアルバム・アーティスト
Enarxisについて
Enarxis(エナークシス)は、Kostas GiannakopoulosとAchilleas Kalaitzoglouの二人からなる、ギリシャのアーティスト。2011年から活動しています。Enarxisはギリシャ語で「始まり」を意味します。
Enarxisは別名義のユニットChaostarでアップリフティングトランスを作っていますが、Enarxisの作風にもアップリフティングトランス的なタッチが色濃く現れています。サイケ的分類としてはプログレッシブサイケですが、一般的なプログレッシブサイケよりも、ブレイク部分でのメロディー性がかなり豊かです。アップリフティングトランス的な高揚感とサイケならではの鋭いベースラインのギャップが、彼らの作品の最大の特徴であり魅力でもあります。
ではオススメの曲を紹介していきます!
Enarxis - Skylight
私が最初にEnarxisに興味を持ったきっかけとなった曲です。Tandava Recordsからのリリースですが、私が好きなIONOのメロディックサイケに非常に近い仕上がりを持っており、特に惹かれました。他の作品と比べても序盤のメロディー性が特に豊かです。ベースラインが生み出すリズム感覚も独特のもので、Enarxisの多彩さをうまく物語っている作品だと思います。Static Movementに近い才能があります。
Enarxis - Life Extension
メランコリックな雰囲気のSkylightとは一味異なる、緊張感と哀愁のあるメロディーが特徴的な作品です。前半は堅実にギャロップで、後半はトリプレットを導入して少し遊ばせて、最後は疾走感のあるエンディングで飾ります。多くの作品ではベースラインに合わせてメロディーも変更するのですが、この作品では、ギャロップ部分とトリプレット部分で全く同じメロディーを用いています。曲としての一体感が強まる魅力的な表現だなと思います。
Enarxis - Music Sensation
これぞまさにアップリフティングトランスと言わんばかりの壮大なオーラのメロディーから曲が始まります。イントロからして完全に疾走系トランスだと思わせるのですが、まさかのオフビートなんです。ブレイクで、完全にキックとメロディーが切り離されているのが独特。ここまで綺麗に縁を切っている作品も珍しいのではないかと思います。
Enarxis - Skydance
Skyつながりでしょうか、独特のリズム感覚、パッドを使って演出される壮大な空間性は、Skylightによく似ています。異なるのはサビの持っていき方です。Skylightsではサビの部分で、上層音メロディーがベースラインに遅れて表れていきますが、Skydanceでは、アップリフティングトランスらしいメロディーを、サビの部分で全面的に活かしています。
サイケにおけるベースラインとメロディーの関係性はある意味排他的で、両者のバランス感覚や組み合わせ方は、各アーティストによってかなり異なります。逆に言えば、そここそまさに他のアーティストと差別化を図れるポイントでもあるわけです。トランスならではの高揚感という意味では、Enarxisのメロディー力は特筆すべきものだと思います。
Enarxisに似た作風のアルバム・アーティスト