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サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

優美な夢空間への招待【Static Movement】

サイケデリック=薬物、幻覚、虹色ぐにゃぐにゃ。言ってしまえば「気持ち悪い」。ですが、中にはきれいなサイトランスを作るアーティストもいます。オススメのアーティストを紹介するこのコーナー、2018年のトップバッターはStatic Movementです!優美なトランス、お届けします。

  

Static Movement とは? 

1984イスラエル生まれのStatic Movement(スタティック・ムーブメント)は、2011年からサイケデリックトランスを作っており、IONO Music、Iboga Recordsなどのレーベルで主に曲をリリースしています。また、Sol Musicのレーベルオーナーでもあります。比較的最近登場した、中堅と大物の中間的なアーティストというべきでしょう。

彼が作る曲の特徴は、アルペジオを徹底的に活かした抜群のメロディー性。サイトランスの低音は一定の高さで鳴り続けるのが普通ですが、彼はベースラインにも音程変化を与え、緻密に、そして計画的にメロディーを展開します。「静的動態」を意味する名にふさわしい、スムーズで美しい曲を作るアーティストです。 

それでは、オススメの曲に参りましょう。

 

Static Movement - Dreaming On

万人うけしてもおかしくない、夢世界にいるような幻想的な雰囲気が心地よい一曲です。1つのトラックである以上、終わりがあるのですが、この曲を聴いていると、終わって欲しくないなとしみじみと思わされます。ベースラインの動かし方、そしてメロディーの変換のうまさが、他のアーティストを寄せ付けない次元に到達しています。もちろん、メロディー自体もきれい。Static Movementの醍醐味です。

 

Static Movement - Sol

Static Movementの最大の人気曲です。女性のボーカルと笛の音が美しく収められており、曲展開も一切滞りを感じさせず、とてもなめらかです。Dreaming Onでも発揮されたアルペジオ設計力も、存分に発揮されています。作者が一番最初に買ったStatic Movement作品。普通の曲だと買うかどうか1ヶ月くらい悩まされるのですが...一目惚れというのは恐ろしいですね。

 

Static Movement & Impact - Sunset

プログレッシブハウスにも引けを取らない、夕方感満載の一曲。空を赤く染めながら太陽が徐々に地平線に近づき、そしてその果てに消えていくまでの一連の流れが美しく表現されているように思えます。仕事終わりに夕日を浴びながら帰宅する時に聞きたい一曲という感じです。ここまでレベルを上げてくるとは正直思いませんでした。

 

Praying Mantis & Static Movement & Vertex - Freedom

Static Movementの作風に、メロディックなベースラインを用いるPraying Mantis、速度感のあるプログレッシブサイケを作るアーティストVertexが加わりました。4:15から始まる展開では、上層音にベースラインを巻き込み、メロディックな立ち上げがら一気にサビに持ち込んでくれます

 

Zyce & Static Movement - Orion

超ヘビーなベースラインがトレードマークのアーティスト、Zyceとコラボしました。Static Movementが加わることで生み出された、今までのZyce作品にあまり見られなかった高音域を巻き込んだ立体感のあるベースラインには、確実に揺らされます。4:00から出現し始める、壮大で幽玄性のあるメロディーも特徴的です。

 

Static Movement & Morten Granau Feat. Theona - The Gypsy Symphony

清楚なメロディー・ボーカル術と音程のある低音が健全な一方、Static Movementにしては珍しくオフビートが主体の構成になっています。この曲に限らず、Siminのアルバム全体としてオフビート的な色が強くいです。彼が試した新しいスタイルの中での最高傑作はこのThe Gypsy Symphonyではないかと思います。

 

フルオンアゲアゲ低音ガンガンな曲だけでなく、美しさも実現できる。表現の多様性こそ、最新のサイケの良さと言えます。

 

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