Psykelopedia

サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

燃え尽きた感情の灰燼【Dark Soho - Combustion】

どうもどうもPsykeですです。今回はDark Sohoのアルバムの中で一番好きなCombsutionについて書いていきます。

 

Dark Soho - Combustionについて

Dark Sohoはイスラエルサイケデリックトランスユニット。設立メンバーはOmer Kadosh・Sagiv Boxer・Zeev Dukmanの三人ですが、現在はOmer Kadoshが一人で動かしています。

Dark Sohoのトレードマークはヘビーメタル系のギター、緊迫感のある雰囲気、そして遠近感のある音圧制御です。どのアルバムでもそれらが通底していますが、その中でも優先的に紹介したいのがやはりこのCombustionですね。他のアルバムと比べても抜きん出る、独自性が極めて高い作品のように思えるからです。

とはいえ、百読は一聴に如かず。ぜひ聴いてみてください。

 

Dark Soho - Dark Moon in Stonehenge

ドラマチックなイントロに導入される密に配置されたベースの破壊力と、乾いたシンバル系によるスカスカしたテクスチャーが代えがたい一曲。このスカスカした感じだけでも十分すぎるのですが、曲の後半ではトレードマークであるヘビーメタル系の分厚いギターを挿入します。そのためにわざと音をスカスカさせていたのでしょうね。二度楽しめる作品だと思います。

 

Dark Soho - The 14th

Dark Moon in Stonehengeはサイケでは珍しいヘドバンできる類の作品だったのに対して、The 14thは比較的スタンダードなフルオンサイケっぽい仕上がりになっています。アルバム全体を通して用いられている曇ったノイズ効果音を用いながら少しずつリズムを表出させていき、崩れのようのない堅固なクライマックスを見事構築します。

 

Dark Soho - The H

ここまで聴いてくれた方ならよく分かると思いますが、Dark Sohoは音の遠近感が特徴的です。それが最もシンプルに表出したのが、プログレッシブサイケ的なリズム感と硬さのあるトラックではないかと思います。やはり独特の空白感がある効果音を用いながら、音圧と立体感で鼓膜に直に働きかけてきますね。他の作品も同様に音の深さや浅さが緻密に計算されていることを裏づけます。

 

この作品が出た2002年といえばゴアトランス→サイケデリックトランスへの変遷期、ギター系のフルオンサイケの黎明期でもあります。メインストリームとギターという共通性を持ち合わせながら独自の世界観を追求したアルバムとして、もっと知られて欲しいですね。

 

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