どうも、Psykeです。二ヶ月ぶりに最新曲まとめが間に合いました。しかも今回は平成最後ですね。ちょっと気合入れて書いています。
ではでは、4月の最新曲から、お気に入りをピックアップします。
- California Sunshine & Har El - Deep Noise (Deeper Version)
- Mindbenderz - Human Form
- Tropical Bleyage - Nine
- Galapagos - Seven Days
- Electric Universe & Imagine Mars - Harmonic Nature
California Sunshine & Har El - Deep Noise (Deeper Version)
今月リリースされたゴアトランスの名手California Sunshineの2人によるアルバム。実にゴアトランスらしい、過度に低音に依存しない進行力。ベースラインが作り出す水平方向の進行力に、強いキックによる上下運動も加わっており、実に堅いゴア的なオーラを醸し出しています。この堅さこそオールドスクールゴアトランスの醍醐味ですよね。
Mindbenderz - Human Form
MindbenderzはProtonicaやShadow Chroniclesなどと並び進行力に定評のあるシンプル・王道系プログレッシブトランスのアーティストです。彼のこれまでの作品はメロディーを多用しないシンプルなスタイルのものが多かったのですが、この作品では珍しくメロディーを活用、IONO Music的なサウンドを意識しています。それでもって速度感が損なわれないのは、やはりMindbenderzの手腕でしょう。
Tropical Bleyage - Nine
プログレッシブトランスでは上のMindbenderzの作品のように、低音やキックと干渉しないように上層音を配置するのが一般的ですが、こちらの作品では低音を抑えつつ、ある意味低音を無視するように、ディレー豊かに上層音アルペジオを配置しています。その結果生まれるのは流動性の高い滑らかな空間性。Tropical Bleyage、もう少し深く掘る必要がありそうだなと実感させられました。
Galapagos - Seven Days
ハイテクサイケのアーティストPetranが好んで使うような、浅いところで鳴らされる低音を用いたサイトランス。低音を浅めに配置して上層音を空間全体に分散させる設計はハイテクサイケならではの表現だと思っていたのですが、Galapagosのこの作品はそれを別の方向に発展させたと感じます。ハイテクとは異なりBPMは遅めで、不思議な仕上がりになっている作品です。
Electric Universe & Imagine Mars - Harmonic Nature
ゴアトランスから分岐し今はサイトランスを作っているElectric Universeのコラボ。他の古参のアーティストが絡んだ場合もそうですが、どこか現代的なサイトランスとは異なる価値観が感じられます。例えば2:35過ぎのブレイク。この音の残し方に見られる技巧性と連続性は、Astrixのようなベテランのそれによく似ており、逆に若手のアーティストにはあまり見られないものです。サイケデリックトランスの進化の過程の分析に使えそうな作品だなと思います。
ということで、平成最後のレビューでした。
ゴアトランスは平成の最初に生まれた音楽で、そこから30年かけてサイケデリックトランスなどへと形を変えて現代に生き残っています。令和のサイケデリックトランスは、一体どのような方向にトリップしていくのか?そもそもジャンルとして残るのか?そんな楽しみや不安を抱きながらブログを続けていこうと思います。
2019年リリースのオススメ作品は、こちらのプレイリストにまとめています。ぜひご覧ください!