Psykelopedia

サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

縦揺れの中に連続性を編み込む【Krama】

どうもPsykeです。久しぶりにアーティスト記事書こうと思います。

Alter Nature、Normalize、Invisible Realityなどなど、面白いオフビート系プログレサイケアーティストは多いですが、このブログではまだあまり紹介してきませんでした。唯一紹介しているのがDay Dinで、それは彼が一番好きだったからですが、今回はそれに次いで好きなアーティストKramaを紹介します。というかこの記事のために聞き直していたら、Krama、Day Dinと拮抗してきました!

 

Kramaとは

Krama(クラマ)はギリシャのアーティストDimitris Violitzisのソロプロジェクトです。2008年にデビューアルバムをリリースしています。現在はプログレサイケのレーベルSpinTwistに所属しており、主にオフビートのスタイルの作品を作っています。

彼はサイケのスタイル的に本当に多才で、メロディーを重視した優しめのサイケから進行力を重視した縦揺れ系のサイケまで、安定したクオリティーの作品を作ってくれます。一番すごいのはこれらの両極端のスタイルを一曲に混在させてもなおまとまった作品を作れるという点です。プログレというだけで斬ってしまうのはあまりにもったいないです。

ということで、オススメの作品に参ります。

 

Krama - Ex Animo

Kramaを聞いて一番最初に引き込まれた作品です。オフビートはキックが強めなのでメロディーの設計が難しいように思えますが、この作品では、シンプルなメロディー構成にも関わらずとても良い緊張感と悲壮感が備わっています。立ち上がりもスムーズで、トランス性もちゃんと兼ね備えています。Kramaのアルバムを一つだけ選べと言われたら、この「After The Rain」、オススメです。

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Krama - Always Comes A Rainbow

Kramaの最新のアルバムより。この記事で紹介する他の作品と比べてメロディーの優しいサイケになっています。壮大な空気感を持った充実した中層音から始まって、濃いベースラインを導入し、Ex Animoでも見られた比較的シンプルなメロディーで持ち上げていきます。最近のKramaの作品はIONO Music系のメロディー重視プログレサイケにシフトしてきているように思えますね。私としてはそれも大歓迎です。

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Krama - Raise The Banners

タイトルのかっこよさに劣らず実にかっこいい立ち上がりを見せる作品です。3:00のブレイクまで本当に一切聞き飽きさせないかっこよさと没入感があります。で、もっとすごいのが、3:00過ぎからも面白いんですよ、この作品。効果音とメロディーを一つずつ追加してくだけなのにかっこいい。ここまで色々な変化を与えておいてなお表現としての一貫性を維持しているオフビート系サイケは本当に珍しいです。

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Krama - I Did Not Die

強めのキックと進行力が特徴的な作品です。Raise The Bannersのブレイク部分でちらつかせた効果音の絶妙な挿入テクニックを曲全体にまぶしたようなスタイルになっています。また、ユーロトランス的なユーフォリックな中音域設計も特徴的です。4:40で中層音が離脱した後の再展開もまさに不連続の連続という感じで、ポイント高いですね。

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プログレッシブサイケやダークサイケに関してはギリシャ出身のアーティストが特に多い印象があります。このブログで紹介したPetranとEnarxisもギリシャ出身ですね。Kramaが好きな方はおそらくEnarxisも気に入られると思うので、ぜひそちらもご覧ください。

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