Psykelopedia

サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

ボーカルで選ぶサイケデリックトランス13選

どうも、Psykeです。

先月、ギターを使ったサイケのオススメをまとめた記事を公開しました。

psytrance101.hatenablog.com

今回はその続編で、ボーカルが優れたサイケデリックトランスのオススメを紹介していきます!

 

Ranji - Power of Acid

この曲は私にとっては東大の合格ラインみたいな曲です。滑らかな展開、一切無駄を感じさせない洗練美とボーカル術、確実にアゲてくる構築力。低音の奥行き感で苦戦するアーティストは多いですが、この曲はその制御にも成功しています。これに匹敵する、あるいはこれを超える曲でないと買えなくなりますね。

 

Static Movement - Sol

女性のボーカルと笛の音が美しく収められており、曲展開も一切滞りを感じさせない、素晴らしい曲です。アルペジオ設計力存分に発揮されています。私が一番最初に買ったStatic Movement作品。普通の曲だと買うかどうか1ヶ月くらい悩まされるのですが...一目惚れというのは恐ろしいですね。Static Movementの最大の人気曲でもあります。

 

Static Movement & Morten Granau Feat. Theona - The Gypsy Symphony

同じくStatic Movementの作品。清楚なメロディー・ボーカル術と音程のある低音が健全な一方、珍しくオフビートが主体の構成になっています。この曲に限らず、Siminのアルバム全体としてオフビート的な色が強くいです。彼が試した新しいスタイルの中での最高傑作はこのThe Gypsy Symphonyではないかと思います。

 

Shpongle - Once Upon The Sea Of Blissful Awareness

タイトルを和訳すると「意識という至福の海で」かと思います。美しい女性のボーカルを中心に展開されるダウンテンポ系作品です。基本的には「愛」、そして、それによってかき乱される喜怒哀楽などの様々な感情を、大海原のうねりのように捉えて描写したのではないでしょうか。個人的に、このアルバム最強の癒し系ソングです。

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Koan - Aia’s Tears

豊かなギターメロディーが特徴の滑らかでメランコリックなダウンテンポ作品。吹き荒れる嵐の風のような強力な重低音パッド。そして何と言っても3:10での変調が素晴らしい。もともとそんなに明るい雰囲気の曲ではありませんが、ここで一瞬、曲を少しポジティブな方向に進めると見せかけて、逆に悲壮感を増やしていく。脱出口をチラつかせて封じ込める、逃げ場のないメランコリーを体現しています。ハマる人は本当に深くハマるタイプのアーティストです。

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LOUD - Africa 101

LOUDはトライバルサイケを中心に作品を作るベテランのアーティストユニットです。この曲にも用いられているエスニックなサウンドやクセのあるリズム感覚が彼らの作風の特徴。Africa 101は、納豆納豆と連呼しているような独特のボーカルエディットの印象が強すぎて、つい購入してしまうタイプの曲です。一般的なサイケデリックトランスとはまた一線を画した世界観が用意されています。

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Yahel - You Feel (Day Din Remix)

イスラエルの大物アーティストJahelの曲のオフビート風リミックスです。Symphonixに似た立体的なベースラインを用いながら曲を盛り上げます。特筆すべきは曲の後半、4:10あたりから始まる情感豊かなベースライン。去っていく何かを必死に近くに留めようと足掻く、悲壮感の溢れるメロディックダブステップです。オフビートサイケ勢力の中でもDay Dinのボーカル力は突出しています。

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TwinSonic - An Eternity Of Love

中音域パッドに女性ボーカルを用いたフルオン系サイケトランスです。この曲ではベースラインを膜状に伸長し、ベースラインの高音域の白波の部分で速度感を生み出しています。この低音でKoanのサイビエントに匹敵する空間的な流動性を生み出しつつ、安定の上層音センスで感情豊かな空間を描き出します。「永遠の愛」という壮大なタイトルですが、それに恥じない素晴らしい演出力です。清楚系のアーティスト。

 

Captain Hook - The Power of Now (DEKEL Remix)

原曲のボーカルやメロディー・展開をかなり尊重したリミックス作品です。原曲もかなりクセが強いですが、DEKELの手が加わることでそのクセの強さが一層増幅されています。例えば、曲中で時折鳴り響く金属の風鈴のような音。原曲では一度しか鳴らされませんが、DEKELはディレーを効かせることでアクセントとしての存在感を格段に向上させ、自身の表現として昇華させています。

 

Rising Dust - Skankizm

ボーカルを多用する変化が多めのプログレッシブな展開で、Infected Mushroomに匹敵する豊かな創造力を持つサイトランスデュオ、Rising Dustの最新アルバムより。Skankizmという単語を調べても意味はわからないのですが、その単語が持つなんとも言えないアクセントが耳に残ります。冒頭1:00で特に光るベースラインや変化のテクニックは彼らの腕の見せ所です。お遊戯系サイケと勝手に呼んでいます。

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Magnus - Event Storm

ユーロトランス的なタッチと変化が多めのプログレッシブなスタイルが特徴の作品ですが、その中でもMagnusらしいメランコリックな雰囲気と速度感の共存共栄が実現されている一曲。Event Stormという名前の通り、多様な展開が畳み掛けるように流れてきます。Magnus特有の繊細な女性ボーカルの使い方にも注目したいですね。

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MVMB - Sensory Experience

一見オフビートだけど妙にうねりのあるベースライン、そして、ランダムな間隔で挿入されているように聞こえる「シーン」という訳のわからんボーカル。これが非常に癖になります。この意味不明さを徹底した、良い意味でバカっぽい作品を作ることが、MVMBならではの特徴です。どんな冒険も徹底的にやり尽くしてくれるので、アルバムとしても曲としても、存分に聞く側を満足させてくれます。

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Freedom Fighters & Ryanosaurus - Million Little Pieces

ゼノネスクサイケの新星、Ryanosaurousとのコラボです。Freedom Fightersの最も有名な曲でしょう。タイトルが示す通り、低音で描写される空間のあっちこっちに音やボーカルを散らかすようなデザインをしています。低音で圧倒して感覚を破壊せんとするサイケのハードコア的な性質を1つの曲の中で表現として昇華させた、非常に優れた作品です。特に4:50からの再点火は見事です。

 

この記事に登場するアーティストたち

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この記事を書いていて思いついたのですが、いずれ「ボーカルが無いサイケデリックトランスのオススメ」を書こうと思います。対極的で面白いと思います!