Psykelopedia

サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

奇抜を究める金属実験者【Originals】

どうも、Psykeです。

なぜか今月は良い新作がめちゃくちゃ多いです。その中にこの記事で紹介するOriginalsとDEKELのコラボ作品があります。Originalsはずっと紹介したかったアーティストなのですが、新人ゆえ曲数が少なくて記事を書けずにいました。今回のリリースでOriginalsを紹介するに十分な素材が出揃った感じがしたので、こうして記事にしています。

では参りましょう!

 

Originalsとは?

Originals(オリジナルズ)はイスラエル出身のLeon GosslerとRan Malkaの2人によるユニット。2017年にHOMmegaからデビューしています。Originalsというユニット名が示す通り、他のアーティストと伍することを拒む独特のスタイルを持っています。

特徴として挙げられるのは、王道のベースラインループを一切用いないこと、そして金属性やアシッド性の高い効果音を「え?そこ?」という絶妙なタイミングで挿入するテクニックです。金属と酸で実験しながら、誰にも真似されないような奇抜なものを作る、それがOriginalsです(キメ顔

では、オススメの曲を紹介していきます!

 

Originals - Clean & Dirty

強烈なうねりを伴う特徴的なベースラインを用いています。パンやピッチシフトは鋭く、そして容赦なく挿入していくスタイル。躊躇なく畳み掛けられる金属製の高いノイズのレイヤーカウベル的な濁りのある音は彼らのトレードマークです。

ノイズは通常、きれいではありませんが、この作品は汚さを逆にきれいに聞こえさせることに成功した特異な作品です。タイトルの通り、それを意図したのかもしれません。

youtu.be

 

Originals - Different Cultures

非常に強い中毒性がある、非常にキモい作品です(褒め言葉)。強烈なキックの上に乗せられた乱気流のような不安定感のあるベースと、Clean & Dirtyでも見られた、独特のタイミングで挿入される金属効果音。2:06から始まる、いかにもテキトーに放り込んだだけのカウベルが、逆に妙な魅力を放ちます。Clean & Dirtyを上回る、遊び心満載の実験的な作品です。

 

DEKEL & Originals - Reflect

同じくHomMegaの新人であるDEKELとのコラボ作品。全体としてはDEKELに寄せた作品のように感じます。3:06あたりまではDEKELを尊重した深いキックと粘着力のある音づかいによる展開。そこからはOriginalsらしい鋭い金属音を多用した上層音を添加しています。両者とも新しいサイケを切り拓く新進気鋭のアーティストなので、このようにコラボしてくれるだけでも私としては嬉しいんです。

 

2Minds - 6 Feet Under (Originals Remix)

アシッドの強い太いベースを用いた作品。曲の途中でトリプレット的なリズムへ変化させ、流行りを取り込んでいます。トレードマークの金属音に拘りつつモジュレーションやエンベロープの変化で曲を展開していくスタイルは、オールドスクールのサイケ・ゴアトランスに通じるところがあります。それもまたOriginalsの良さと言えるでしょう。

 

HOMmegaで同時期にデビューしたアーティストには、ModusDEKEL、Extra Meaningなど、どこか共通点のあるクセで新しいサイケ性を定義しようと試みている頼もしいアーティストらがいます。彼ら個人個人だけでなく、彼ら全体としてどのように動いていくか、今後も興味深く観察していたいですね。

 

Originalsに似た作風のアーティスト・作品

psytrance101.hatenablog.com

psytrance101.hatenablog.com

psytrance101.hatenablog.com

psytrance101.hatenablog.com