日本のサイケデリックトランスの特徴ってなんだろう?
私が知っている範囲では、日本(系)のサイケレーベルといえば、このあたりかなと思います。
- Matsuri Digital、Zion 604
- Digital Shiva Power
- Grasshopper
- 604 Recordings
- Hinowa Recordings
- Hypnodisk
- Milega Records
- Nullzone
- Phreex Networx
- Sirius Records
まず、国産サイケや日本人アーティストの作品は、堅実な作品が多いと思います。最近の流行りといえばメロディ性・技工性・マグネティックかなと思いますが、日本の作品はあまりそれらに迎合せず、クラシックなエフェクトを使った安定したアレンジが目立ちます。流行りに振り切ったレーベルは海外に多く、それらはやや行き詰まっている印象を与えますが、それと比べるとこの安定感こそが日本の売りでは?と思うわけです。Tsuyoshi Suzukiという求心力がいるのも心強いですよね。
もう一つ私の考える特徴は、独自スタイルの保持者の多さです。Jikooha、Masa、Funky Gongあたりのアーティストは、聴くと真面目だなぁという印象を受けるのは先述した通りですが、同時に彼らは真似がしづらい独自のスタイルを構築しています。海外に目を向けると、DEKEL、Apach、Modus、Koanなど、独自スタイルを追求しているアーティストはとても多いですが、国単位で整理してみると、日本の独自スタイル保持者の多様性は他の国と比べて豊かだなと思いますね。
先に述べたNullzone、Milegaあたりは、世界的に見ても特に面白い作品を取り扱っているレーベルで、私も新作を常にウォッチしています。しかしそれ以外では、実験的な作品や挑戦的な作品は、正直国内にはあまり見いだせていません(日本vsその他という母数的に不釣り合いな比較をしているのでそれは当たり前といえば当たり前ですが)。例えば、Stereo Societyのそれのようなプログレッシブな作風を進化させるアーティストや、カナダに拠点を置くAltar Recordsのようにダウンテンポを究めるレーベルなんかは、日本にもあってほしいなと思ってしまいます。
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