多彩な変化で物語を編む【8thsin】
前回記事で、南米のサイケムーブメントFuture Progと、その主体レーベルであるAlien Recordsについて紹介しました。オススメのサイケデリックトランス・アーティストを紹介する今回のコーナーでは、そのFuture Progの大御所の一人、8thsinを紹介します!
8thsinとは?
8thsin(エイスシン)、本名Gustavo Pratesは、ブラジル出身のアーティスト。デビューアルバムは2011年にリリースされています。
彼の曲の特徴は、物語的な展開を持つ曲構成。Future Progならではの多様なテクニック、そしてメロディー力を持ち合わせ、テーマ性の高い曲を作る力強いアーティストです。
それではオススメの曲に参りましょう!
8thsin - Run For The Hills
津波か何かでしょうか。とりあえず、自分は何かに追われていて、一刻も早く逃げなくてはならない…サイレンに似た緊張感のある音設計が非常に印象的な一曲です。
非常に多くの変化を曲の中に織り込みつつ、曲としての一貫した雰囲気を維持する8thsinのテクニックに、感服!
8thsin & Mandragora - All The Things We Wished
8thsinは、Alien Recordsを主導するMandragoraらと共に、Future Progを牽引するアーティストの一人です。イントロでは女性の権利を巡る訴えがサンプリングされており、社会批判的な要素を含む一曲です。
Future Progにはそんな批判的・自虐的な曲が数多くあります。先進国に蝕まれてきた歴史が影響しているのかもしれませんが、その中身を聞くのも、楽しみの一つです!
4i20 & 8thsin - Time to Start
時事刻々と冷酷に針を進める時計の緊張感を曲に導入した、オフビート寄りの一曲。時間が進んでいくことに関する、悲壮感のような、諦観のようなものを抱えたメランコリックなメロディーが癖になります。
コラボしている4i20も、Alien Recordsを牽引する注目アーティストです。
Future Progには、多彩な変化を湛えた自由な作風の曲が数多く集まっています。その中でも8thsinは、変化の組み込み方がとてもうまいアーティストです!
次回、来週月曜更新予定です!
8thsin好きの方にオススメ!