Psykelopedia

サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

【2022年版】サイケデリックトランス・ゴアトランスアルバム10選!

どうもPsykeです。さて年を跨いでしまいましたが、2022年のベストアルバムtop10を紹介していこうと思います。今年はなかなか面白い顔ぶれが揃いましたよ。

 

10. Originals - Originate

かなーり癖のあるシングルを数多くリリースしてきたOriginalsの初のフルアルバムです。One by OneのAlbum Mixを筆頭に、一曲一曲のクオリティは相変わらず高くてプログレとしてはやはり面白いですが、アルバムをコンセプトとしてまとめるにあたって今までの攻めの姿勢がやや薄れている気がして、全体としてはやや鈍った印象となってしまうのはちょっと残念ですね。

 

9. Headroom - Acid Trip Advisor

2021年にリリースし去年の個人的ベストトラック20選にも入れていた16bit Masterchefを含むフルアルバムです。Headroomは鋭い音を特徴とし、なかなか癖のある・癖になるプログレを作ってきたアーティストですが、このアルバムでオフビート感とマグネティック感を組み合わせた立体的な音づかいをマスターしたことをようやく証明したような感じがします。

 

8. Alderaan - Redshift

初めて見たアーティストですがその独特なダークサイケ観に可能性を感じて今回は8位にランクインさせました。表の音言語はダークサイケ・フォレストサイケ・ハイテクに通じていますが、背景のパッドの豊かさが特徴的です。感覚的にはDark Whisperに近いかもしれませんがハイテクではなくあくまでダークサイケらしさを維持しているのが面白いです。

 

7. The Witch Doctor - Eldorian Mindscapes

このブログでの言及は初めてですが、The Witch Doctorには前から目をつけていました。私が把握している限りでは初のアルバムだと思います。スタイルとしてはミドル系という扱いになると思いますが、低音が強く主張せず、流動性が高く、曲の連続性が終始よく維持されている点で他のアーティストとは違う雰囲気を醸し出しています。

 

6. Kevin94 - Digital Jungle

2022年の特徴としてサイケデリックダブの人気拡大があると思いますが、そんな作品群の中から一つ。こちらも初めて見たアーティストですが、遅めのBPMに重めのキック、弾性のある低音を組み合わせて重厚感のあるダウンテンポを作り上げています。こういうスタイルはPhaxeなどドイツ系プログレのアーティストでたまにあるくらいで、アルバムとしてまとまっているのは少ないのではないかと思います。

 

5. Silent Sphere - My Space

ここ数年のIboga RecordsでのコラボシングルやEPの中で、プログレのアーティストとしての存在感を強めてきていたSilent Sphereからのアルバムです。リズムセンスや変化の技術は確かにこのアルバムでも存分に発揮されていると言えます。曲一つ一つの完成度も高いですが、私の期待値が高かった分、ランクとしては5位止まりですかね。

 

4. Arhetip - Reflection

しっかりした低音と最低限の上層音で魅せるスタイルのArhetipは、清楚系プログレのアーティストとして私の中でMindbenderzと並んでいます。2015年リリースのアルバム「The Absolute」でそれを完成させていましたが、今年のこのアルバムではArcanumやEnvisionの曲に見られるように少しマグネティックな方向に舵を切りスタイルを更新しています。新たな一歩を祝する4位ランクインです。

 

3. Centavra Project - Antigravity

確かなメロディー力と深いキックによる硬いリズム感が特徴のネオゴアアーティストCentavra Projectの初アルバムです。これまでにコンピレーションなどで断片的にしか楽しむことができなかったCentavra Projectの充実した音響空間を存分に楽しめる一枚ですね。このアルバムでのイチオシは全て、というとチープですが、Starry Sky of Sakhalin、Long Wayなどは間違いなく傑作級ネオゴアトランスです。

 

2. Persona - Hemispheres

マグネティックゼノネスクのクロスオーバーを試行したアーティストは過去にもいましたが、そんな作品たちの中でもPersonaによるこのアルバムは群を抜いているように思えました。上層音の種類的にはまさにZenon的ですが、リズム感や効果音の挿入感覚はむしろDekelやShadow FXやSuntreeに通じ、良い土臭さを編み出しています。Bush系を担ぐアーティストへの進化を期待しますね。

 

1. Morioun - Voices of Rênos

一曲目のイントロから異質な雰囲気を醸し出す独特なアルバムです。低音を先に走らせてその上にメロディーを載せていますが、低音に配慮して上層音の数や量を減らすということは特にせず混沌としたままの表現としていて、それでなお成立しているのが摩訶不思議です。ジャンルとしてはネオゴアっぽいですがやはり分類が難しいです。でも確かに言えることは、威力と世界観があって2022年のベストアルバムと呼ぶに相応しいクオリティだってことですね。

 

アルバムという観点からは、今年は波乱の一年だったと思います。AvalonやAjja、Ace Venturaなどの著名アーティストからのリリースはあったものの、それらは私のアンテナに引っ掛からず、逆にこれまで目をつけていなかったアーティストの作品たちが数多くランクインするかたちとなりました。プログレが成熟期に入ったのではないかとか、psydubが台頭してきたけど私個人がそれに乗れていないとか色々考えることがありますが、その辺りは2022年の動きをまとめた記事として別途整理しようと思います。

 

過去数年のまとめ記事

psytrance101.hatenablog.com

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