Psykelopedia

サイケデリックトランスやゴアトランスの曲やアーティストをおすすめします。

暗闇の波打ち際に【Millivolt】

サイケデリックトランスにはダークサイケと呼ばれるジャンルがあります。Astrixのようなアゲアゲのフルオンではなく、神妙な雰囲気、落ち着いたイメージを持ったサイケデリックトランスです。

今回は技巧派ダークサイケのアーティスト、Millivoltを紹介します!

 

Millivoltとは?

Millivolt(ミリボルト)、本名Luk Schmidは、2010年に活動を開始した、スイス出身のアーティスト。ゼノネスクサイケの主体レーベルであるオーストラリアのZenon  Recordsで活動しています。

彼の曲の特徴は、マイクに風が吹き込むような独特の効果音を駆使してリズムを作り出すことです。明確なメロディーはなく、インテリジェントダンスミュージックの要素を含んだ、ダークなプログレッシブサイトランスを作ります。

それではオススメの曲に参りましょう!

 

Millivolt - Philosofiction

この曲が一番Millivoltの曲の特徴をよく表しているのではないでしょうか。充実したサウンドデザインの低音が作り出す空間に、他の音が絡んでいきます。3:35からの展開に惹かれますね。海のそこから泡が湧いてくるような、広がりのある独特の効果音があります。これがMillivoltのトレードマークサウンドです。

しかし、「哲学的な空想」ですか。なんとも挑発的なタイトルですね。

 

Millivolt - Mabruk

Millivoltの人気曲の1つです。Mabrukという単語が何を表すのかは明確ではありません。調べても出てこないのです。ただ、2:20からの曲の展開のかっこよさは、他のどのMillivoltの曲にも勝ります。充実した低音に、左右から風が吹き荒れるような効果音が挿入され、独特のリズムを生成していきます。ブルース・リーの有名な場面セリフが引用されています。

 

Millivolt - Terraformer

安定した低音は空っぽの大地を想起させ、パンの効いた効果音が空間的な広がりを感じさせます。そこに雷が落ち、雨が降り、風が吹き、木が揺らされ…というと、ちょっと感化されすぎな気もしますが、そんな雰囲気も感じてしまいます。改めて聞くとやはりいい曲ですね。

 

Millivolt - Concerned Citizen

逼迫感のあるイントロから始まるMillivoltにしては少しショッキングな曲で、ここまでに紹介してきた比較的有機的な音遣いとは異なる、Millivoltのハードコアな一面が窺える作品ではないかと思います。息を吹くような絶妙な効果音も一部で使用されていますが、この曲では他の様々な効果音も採用されており、Millivoltの技術力の高さがよく伝わってきます。ノイズからいつの間にかリズムを作り出す能力は、Sensientに匹敵しますね。

 

シンプルに聞こえるようで全くシンプルではなく、単調に聞こえるようで変化豊かで、気持ち悪く聞こえるようで実は相当洗練されている…ゼノネスクサイケの真髄を体現してくれるアーティストです。ぜひ他のゼノネスクのアーティストもチェックしてみてください!

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